前十字靭帯損傷(ACL)どのような治療をするの!?

前十字靭帯とは

前十字靭帯は膝関節の中で、大腿骨(だいたいこつ)と脛骨(けいこつ)を繋いでいる強力な靭帯でその役割は、主に大腿骨に対して脛骨が前へ移動しないように制御(前後の不安定性)と捻った方向に対して動き過ぎないように制御(回旋方向への安定性)する働きがあります。つまり前十字靭帯(ACL)が損傷されると前後方向及び回旋方向の2つの方向に緩くなります。


前十字靭帯損傷(ACL損傷)発生機序


スポーツ外傷としての頻度が高く
・ジャンプ後の着地、疾走中の急激な方向転換、ストップ動作など膝関節に強い回旋力(捻れ)が加わって損傷します。【介達外力】
・サッカーやラグビーなどコンタクトスポーツでの相手との衝突で直接膝へ外力が加わる【直達外力】で発生します。

〜症状〜

受傷時は激しい痛みやブチっという断裂音(ポップ音)を感じることがあります。また、靭帯からの出血により関節内に血液が溜まり、関節の腫れを伴います。受傷後は徐々に症状が軽減し、歩けるようになりますが、膝の不安定性、膝が抜けるような感じ(膝くずれ)が生じることもあります。

前十字靭帯徒手検査法


実際に当院で行なっている検査法の一部をご紹介します!

前方引き出しテスト


膝関節軽度屈曲位で脛骨内側と大腿骨遠位外側を把持し脛骨を前方へ引き出します。
前方に異常な可動があれば陽性と判断され、前十字靭帯損傷を疑います。




ラックマンテスト


①膝関節軽度屈曲位にします。大腿骨(太もも)を一方の手で固定し、他方の手で脛骨近位(すね)内側から把持します。
②大腿骨を固定して、下腿を前方へ引きます。
正常な足と比べて可動性が大きい場合陽性と判断し、前十字靭帯損傷を疑います。



当院の治療法


急性期(受傷して3日以内)
前十字靭帯損傷を受傷した時点で、靭帯は部分的な断裂によって大量の内出血を伴い、炎症反応が起こります。この炎症を最小限に抑えるために、受傷後直ちにアイシング処置を行うことが重要です。アイシングを行うことで血液の流れが鈍くなり、患部への「血液の過度な集中」を抑えることができます。アイシングと併せて、バンテージなどで患部を圧迫・固定することも大切です。

基本的な応急処置に加えて、当院では患者様の症状に合わせて、微弱電流など最新の治療器を用いることで炎症や痛みの症状を早期軽減させるような治療を行なっていきます。さらに患者様自身でも自宅で正しくアイシングを行なっていただけるように担当スタッフが直接ご指導いたします。

痛みがなくなってきたら即スポーツ復帰ではなくリハビリをきちんと行なっていきます。前十字靭帯損傷は筋力低下や身体の間違った使い方などで再発の可能性が高くなります。当院では競技、仕事復帰までのトレーニングや再発予防、パフォーマンスアップのトレーニングを行なっていきます!




監修 柔道整復師・鍼灸師 平山武沙史

 

Wing長崎鍼灸整骨院 めがね橋 A.T.NAGASHIMAグループ

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