肩が痛い!原因がわからない、、【それは腱板損傷かも!?】
2022/09/05カテゴリー:スタッフブログ,肩のスポーツ障害,肩痛
皆さんはスポーツをしている時や仕事、日常生活で肩にズキっとした痛みが出て、夜も痛くて眠れない。肩が上げられないなどの症状にお悩みではありませんか?
そして、五十肩という言葉の知名度が高い一方で腱板損傷(腱板断裂)は聞き馴染みがないため五十肩と勘違いをしてしまい診断に至らずに放置されることがとても多いです。
今回は皆さんの聞き馴染みのない腱板損傷(腱板断裂)についてのお話です。
腱板損傷(腱板断裂)とは?
肩関節はアウターマッスルである表面の三角筋とインナーマッスルである腱板(棘上筋、棘下筋、肩甲下筋、小円筋)が協力することで動きます。
肩関節は肩甲骨の関節窩(受け皿)に上腕骨がはまっており、インナーマッスルである腱板が働くことにより上腕骨が受け皿に押し付けられ安定します。
この四つの筋は単独または複数で損傷します。完全に切れてしまった場合を腱板断裂、腱板が損傷した(完全に切れてはいないが傷が入ったり、部分的に断裂する。)場合を腱板損傷といいます。
腱板損傷の原因
- 肩部の打撲などによる直接外力が加わり発生。
- 投球などによる使いすぎ(オーバーユース)。
- 40歳以降では1回の外力ではなく、日常の使い方によって擦り切れるような損傷。
- 電車の吊り革をもっている時の急停車などによっても発生。
腱板損傷(腱板断裂)の症状は?
【受傷時痛】
受傷時に鋭い疼痛を感じ数時間で軽快しますが、その後不意の動作に伴う激痛を発するものが多いです。
【運動時痛】
肩を横に挙げて60°〜120°の間に疼痛を生じることが多いです。また、肩を前に90°挙げて腕を捻ることにより疼痛が生じることもあります。
【夜間痛】
就寝中、痛みで目覚めることが多いです。
【筋力低下、脱力感】
小断裂のものでは筋力低下を認めないものもありますが、筋萎縮の進行に伴い筋力低下も進行します。また、肩周りの脱力感を訴えるものがあります。
腱板損傷を評価するテスト法
腱板損傷の疑いの場合は、必ずテスト方法を用いて腱板損傷の有無の鑑別を行います。
今回はその一部をご紹介いたします。
ペインフルアークサイン
片手を患者さんの肩の前に当て、もう1手で手首を持って検者が肩を横に上げていきます。
【陽性所見】
肩を横に上げていき、60°〜120°の間で痛みが出て、それ以外の領域では痛みを全く感じない徴候をペインフルアークと言います。その際、前の肩で音を聴取することができます。
フルカンテスト、エンプティカンテスト(棘上筋)
棘上筋は外転(腕を体の横から上に上げる動作)で作用する筋肉です。腱板の中で最も損傷が多いのが棘上筋と言われています。
フルカンテスト:肩関節外転30°で外旋位。(親指を上に向ける)腕を上げてもらう力に対し、検者は抵抗を加えてチェックします。
エンプティカンテスト:肩関節外転30°内旋位。(親指を下に向ける)腕を上げてもらう力に対し、検者は抵抗を加えてチェックする。
【陽性所見】
肩に痛みが誘発される。
検者の抵抗に抗せず、患者さんの肩が下がってしまう。
リフトオフテスト(肩甲下筋)
肩甲下筋は肩関節に内旋(腕を内にひねる動作)で作用する筋肉です。
背中に手を回し、その手を背中から離して保持できるかチェックします。
左右比べて評価していきます!陽性の場合は肩甲下筋損傷を疑います。
当院の治療法
急性期
無理に動かさず、運動を制限しサポーターや三角巾などを用いて肩の安定を保持します。
症状に応じてアイシングやホットパックを行うことで血流の流れを改善し炎症を抑えます。
当院では患者様の症状に合わせて、痛みや炎症を早期軽減させるように治療していきます。
さらに患者様自身でも自宅でアイシングや保温を正しく行って頂くことでより回復が早まります。
患者様の状態に合わせて担当スタッフから直接自宅でできるセルフケアをご指導いたします。
急性期以降
炎症が治まってきたら、局所の循環回復や可動域改善を促すため超音波療法や温熱療法を併用しながら可動域に合わせたストレッチやモビリゼーション(体操)などを行っていきます。痛みが引いてきた段階で関節可動域訓練や筋力訓練、そして競技特性に合わせたトレーニングへと移行していきます。
腱板損傷(腱板断裂)のトレーニング
肩のインナーマッスル(腱板)トレーニング
- ①うつ伏せになり、片手を斜め上に置きましょう。
- ②肘を支点に腕を床から離すように動かしましょう。その際、なるべく腕は大きくゆっくり動かしましょう。
- ③ゆっくり元の位置に戻し繰り返し行いましょう。
インナーマッスルがしっかり働いていると肩の後方(肩甲骨の後ろ)周りが重だるくなってきます。
アウターマッスルが働いていると三角筋(肩の横)周りに疲労が溜まりますので注意しましょう。
この運動は比較的高負荷です。疲れてくると降ろすとき脱力したり肩の可動域が狭くなったりします。まずは無理せず少なめの回数から徐々に回数を増やしていきましょう!
監修 柔道整復師・鍼灸師 平山武沙史
Wing長崎鍼灸整骨院 めがね橋 A.T.NAGASHIMAグループ
〒850-0025
長崎県長崎市今博多町9-1 マリポーサ宮川1F
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